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高品位なバッファ HI Grade Sound Stabilizer & Phase Control System (SSPH-HG)


昨今ギタリストやベーシストの間で、バッファが流行していると個人的に感じます。

しかしながらバッファはその効果が分かりにくいため、どのバッファを購入すればいいのかわかりにくいという問題があります

色々試してから購入したいところではありますが、地方在住の場合は楽器店自体が少ないため、試奏が難しいというのが現実だと思います

今回は、少しでもバッファ選択の参考なればと思い、私が使用しているエバ電子楽器サービスの SSPH-HG について紹介していきます。

SSPH-HG

HI Grade Sound Stabilizer & Phase Control System (SSPH-HG)
HI Grade Sound Stabilizer & Phase Control System (SSPH-HG)

SSPH-HG は、エバ電子楽器サービスの基本コンセプト商品である Sound Stabilizer の最上に位置する機種になります

部品や配線には高品質なものを使用して作製されているそうです

正式名称は HI Grade Sound Stabilizer & Phase Control System で、名前からも相当強力そうな印象を受けます。

基本的にはバッファと呼ばれる製品であり、エレキギターやベースにおいては入力信号の適正化が主な役割になります

SSPH-HG は、入力インピーダンスと位相のコントロールも可能であり、入力信号の適正化に必要な機能を全て搭載しているということができます

少々値は張りますが、入力インピーダンスと位相のコントロールが可能なバッファは唯一無二だと思うので、購入してみる価値があると思います


また、SSPH-HG は 9 - 18 V の電源を使用して駆動することができ、内部で 30 V まで昇圧されるため広いヘッドルームを有していることが特徴です

ちなみに、私は SSPH-HG の駆動に One Control RPA-1000 18V adapter を使用しています。

単体の機器に電源供給する AC アダプタタイプなので、安定した電源供給を期待できます

One Control (ワンコントロール) / RPA-1000 18V adapter
軽量コンパクトな 18 VDC 1000 mA センターマイナスのアダプター。2.1 mm バレル型プラグを採用。


エバ電子楽器サービス

SSPH-HG を作製しているのは、電子楽器の修理・改造やオリジナルエファクターの作製を行っているエバ電子楽器サービスという会社です

私自身行ったことはありませんが、所在地は大阪になります。


様々な興味深い製品を作製しており、個人的にラック式の真空管プリアンプが気になるので、いつか現物を見に行きたいと思っています。

高品位なバッファ

SSPH-HG は、エバ電子楽器サービスの基本コンセプト商品である Sound Stabilizer の最上に位置する機種であり、部品や配線には高品質なものを使用しているとされています

内部を確認してみたいところではありましたが、ビスの位置にゴム足がセットされていたので、内部確認は行いませんでした。

ビスの位置にゴム足がセットされていたので分解は見送り
ビスの位置にゴム足がセットされていたので分解は見送り

内部で 30 V まで昇圧されるとのことなので、広いヘッドルームを有していることが期待できます

SSPH-HG は操作系もシンプルで扱いやすい
SSPH-HG は操作系もシンプルで扱いやすい

入力インピーダンスと位相のコントロールが可能

SSPH-HG の最大の特徴は、入力インピーダンスと位相のコントロールが可能であるという点にあると思います

SSPH-HG の最大の特徴である入力インピーダンスと位相のコントロール
SSPH-HG の最大の特徴である入力インピーダンスと位相のコントロール

他社製品のバッファでは基本的に楽器から直接入力されることを想定しているため、入力インピーダンスは Hi-z (多くは約 1 MΩ) で設計されている場合がほとんどです。

しかし、SSPH-HG は入力インピーダンスを Hi-z (約 1 MΩ) と Lo-z (約 47 kΩ) で切り替えることが可能です

これにより、エフェクトシステムの自由な位置に設置が可能となっています

特にも、ワイヤレスシステムをエフェクトシステムに組み込む場合は有用であるということができます

SSPH-HG はコンパクトなのでエフェクトシステムへの組み込みも容易
SSPH-HG はコンパクトなのでエフェクトシステムへの組み込みも容易

私の場合もワイヤレスシステムをエフェクトシステムに組み込んでいるので、信号はその時点で出力インピーダンス Lo-z (約 810 Ω) にて出力されています。

そのため、後段に設置するバッファもできるだけ Lo-z の入力インピーダンスで信号を受ける方が理想的であり、その用途を満たすバッファは SSPH-HG だけでした

もちろん、楽器は単一周波数ではないのでインピーダンスマッチングを行うことは難しいと考えていますが、できるだけ入出力のインピーダンスにギャップが生じないようにシステムを組み込むことは非常に重要なことだと思います (さらに後段の Line HX Stomp の入力インピーダンスは 32 kΩ にて運用)。

入出力のインピーダンスギャップの影響は正直分かりにくいですが、気になる方はエフェクターを通した後の信号をオーディオインターフェイスの Hi-z 入力 (Guitar IN) と LINE (Lo-z) 入力に交互に入力して比べてみると違いが分かり易いかもしれません。


また、SSPH-HG は位相のコントロールも可能なので、エフェクトシステム内で位相が反転してしまった場合などには適正な位相にすることができます

実際に使ってみて

実際に使ってみての感想ですが、「とてもいい‼」と断言したいところではありますが、バッファなので効果はやっぱり「わかりにくかった…」というのが正直なところです

SSPH-HG を通した場合と通さなかった場合で演奏を録音して聞き比べてみたので、私なりに感じた効果をまとめてみました。

タッチが繊細に反映される

SSPH-HG を使用していて、実際に感じたことで最も大きい点は、タッチが繊細に演奏に反映されることだと思います

この点については良し悪しがあり、上手い下手が如実に演奏に現れてしまうというのが悩ましいところです

ベーシストでいえば、フィンガーピッキングのニュアンスが演奏にダイレクトに活きるので、そういったプレイが得意な方にはおススメできます

Low がふくよかになった

僅かではありますが、Low がふくよかになった印象を受けました

Hi が削れて相対的に Low が聴こえるという感じでは無く、純粋に音抜けが良くなって Low がふくよかに聴こえるようなイメージです

比較用動画

SSPH-HG の有無の比較用に、YouTube に動画をアップしています。


動画ではあまり違いを感じ取ることが難しいかもしれませんが参考にしてみてください。

最後に

今回は、バッファ選択の参考になればと思い、私が使用しているエバ電子楽器サービスの SSPH-HG について紹介させて頂きました。

多少値は張りますが、SSPH-HG はバッファとしての機能だけでなく入力インピーダンスと位相のコントロールが可能であり、入力信号の適正化に必要な機能を一台で全て搭載しているということができます

「バッファ = 入力信号の適正化」という考え方の上では、現状 SSPH-HG が最良の選択肢なのではないでしょうか

また、入力インピーダンスを Lo-z に変更できるので、ワイヤレスシステムをエフェクトシステムに組み込んでいる場合も、非常におススメできるバッファです

少しでもバッファ選びの参考になればと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。


One Control (ワンコントロール) / RPA-1000 18V adapter
軽量コンパクトな 18 VDC 1000 mA センターマイナスのアダプター。2.1 mm バレル型プラグを採用。

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