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痒いところに手が届く ART SPLITMix4 4ch パッシブスプリッター / ミキサー


ギターやベースのためにエフェクターボードやラックを組んでいると、色々自分なりのルーティングを試してみたくなるものです。

私は Line6 の Helix 系の環境に完全移行してしまったので、しばらくエフェクターラックを組む予定はありませんが、当時使用していてすごく便利で画期的だと感じた機材があります。

それは、ART SPLITMix4 4ch で、一台でスプリッターとミキサーの役割を果たすことができる機材です。

今回は、ART SPLITMix4 4ch をご紹介したいと思います。

ART SPLITMix4 4ch

ART SPLITMix4 4ch は、一台でスプリッターとミキサーの役割を果たすことができる、ありそうで他にはない特徴を持った機材です。

通常はスプリッターとミキサーを別々に用意する必要があるため、一台で 2 つの役割を果たしてくれるこの機材は、非常に優秀だと思います。

ART (エーアールティー) / SPLITMix4 4ch パッシブスプリッター / ミキサー
SPLIT Mix 4 は多彩な用途に使用可能なステレオ×4パッシブミキサー / スプリッターです。4 系統のステレオ信号をステレオ信号としてミックス、又はステレオ信号を 4 系統のステレオ信号に分岐することが可能です。

小型なパッシブスプリッター / ミキサー

ART SPLITMix4 4ch はパッシブタイプのスプリッターとミキサーの機能を備えています。
入力は TRS (ステレオフォン) プラグに対応しており、もちろん TS (フォン) プラグにも対応しています。

各チャンネルは独立したレベルコントロールが可能で、90 dB 以上のアッテネートが可能です。

各チャンネルはプラグの入力に対応してスプリッターとミキサーのどちらかとして作動します
各チャンネルのスプリッターとミキサーの両側にプラグを挿入した際は、スプリッター側が優先して動作するようです。

ART SPLITMix4 4ch

接続例

ART SPLITMix4 4ch は、接続方法次第で色々な可能性を広げてくれる機材です。

ART SPLITMix4 4ch の背面入力

下の画像は実際に私がベース用のラックシステムで使用していた配線例で、プリアンプ 2 台をミックスして音作りをしていました。

このような配線をすることで、プリアンプ直列では作ることの難しい、プリアンプを並列接続して出力をミックスするような音作りをしていました。

プリアンプ並列接続時の使用例

他にも様々な接続方法が考えられるので、ART SPLITMix4 4ch は非常に汎用性の高い機材だと思います。

下の画像はメーカサイトの公式マニュアルに記載されている接続例で、かなり自由度が高いことが分かります。

様々な接続が可能 (クリックして拡大)
※ メーカサイトより

パッシブなので減衰対策は必要

ART SPLITMix4 4ch の注意点は、完全パッシブ駆動であるということです。
パッシブである宿命として、出力レベルは入力レベルと比較すると必ず減衰します。

この製品の場合は 4 ch 分岐ですので、12dB の減衰を考慮してシステムを組む必要があります。

必然的に各チャンネルに接続される機器は、それぞれで音量の増幅ができる機器であることが望ましくなります。

ART SPLITMix4 4ch への入力時点で出力レベルを高めに設定しておけば、問題なく使用可能です。

ギターやベースは信号の増幅が基本的にできないので、の直接入力は望ましくないという点は考慮しておく必要があります。

インピーダンス的な観点からも、ギターやベースはラインレベルの信号に変換してから入力しましょう。

エフェクターボードやラックへの設置

ART SPLITMix4 4ch は、購入状態ではゴム足が装着されているので、エフェクターボードやラックへの組み込みが難しい製品です。

しかし、簡単にゴム足を外すことができるので、紹介しておきたいと思います。

簡単な機器の分解が伴いますので、作業は自己責任でお願いします。

ゴム足の取り外し

写真は ART の別な機材 (T Patch) ですが、同様の手順でゴム足を取り外すことが可能です。

まずは背面パネルのビス 2 本を外し、パネルを取り外します。

背面パネルを取り外したところ

続いて両方のゴム足をスライドさせて抜きます。

ゴム足をスライドさせて抜き取ります

両方のゴム足を取り外すと下のような状態になるので、背面パネルを取り付けなおします。

両足を取り外した状態

この状態までくれば、底面にマジックテープを貼り付けて通常のエフェクター同様にボードやラックに組み込むことができます。

ラックシステムにマウントした ART 製品

ART 製品はラックマウントに最適な高さに寸法が抑えられているので、このような使い方も想定しているのだと思います。

先にも述べましたが、作業は自己責任でお願いします。

最後に

今回は、ART SPLITMix4 4ch をご紹介させて頂きました。

様々な接続方法が考えられるので、ART SPLITMix4 4ch は非常に汎用性の高い機材だと思います。

多少癖がありますが、ART はこのような機材を沢山リリースしているので、結構好きなメーカです。

一台でスプリッターとミキサーの役割を果たすことができる小型の機材は珍しいので、そのような機材を探していた方は、ART SPLITMix4 4ch を候補に入れてみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ART (エーアールティー) / SPLITMix4 4ch パッシブスプリッター / ミキサー
SPLIT Mix 4 は多彩な用途に使用可能なステレオ×4パッシブミキサー / スプリッターです。4 系統のステレオ信号をステレオ信号としてミックス、又はステレオ信号を 4 系統のステレオ信号に分岐することが可能です。

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